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紛らわしいね

下の記事のfin、紛らわしいね。
「そんな意味で言ったんじゃないのにぃ~」ってことになりかねない。
そんな単語は他にもあって、gêné(e)もそうね。
仏和辞典によると
gêné(e)  (形容詞)①金に困った②気詰まりな 困惑した
とある。
が、ケベックでgênéと言ってしまうと「恥ずかしい」、「恥ずかしがりの」になってしまう。
「私、困ってるんです」と言いたくて Je suis gêné(e) と言うと「私は恥ずかしがり屋です」
になってしまう・・・

Pourquoi elle chante pas?  何で彼女は歌わないの?

Parcequ'elle est gênée. 恥ずかしいんだよ

この単語はケベックで「恥ずかしい」としてあまりにもよく使われている単語なので
「困った」という意味を表したい時には誤解を避けるためにも、別の言葉を選んだ方が無難。
あるいは、gêner と動詞にしてしまうのも手。

Ça me gêne  困ったなぁ

日本人はよく「恥ずかしい」って使うよね。
これって訳し辛いの。
だって何もかも恥ずかしがってるんだもん。
日本語から暫く離れて生活していて気付いたことですが、日本語の「恥ずかしい」は
非常~に奥深く、アバウトです。
avoir honteで「羞恥」「恥じ入る」は表せますが
いわゆる「きゃー恥ずかしぃ!」の場合はgênantが使えます。

読んだ作文がクラスで大絶賛!なんて時に・・・・
C'est gênant!  恥ずかしい!

どうでしょう?これ便利ですね。
ただ、使いすぎには注意して下さい。


gêné(e) [形容詞] 恥ずかしがりの
gênant  [形容詞] 恥ずかしい

お久しぶりです。

大変お久しぶりです。
いろいろなことがあり、記事を更新することが出来ませんでした。失礼。
現在、私は日本におります。日本はいいですねぇ。
秋は魚(特に秋刀魚!)が美味しいです。はい。
スーパーに行くたびに(ほぼ毎日)「あーこれ食べたかったんだ」「おー旨そうだな、これ!」とか言ってあれこれ買いすぎている私です。
太る・・・

fin(女性形fine)という単語はご存知ですね。
でも、これT'es fin(e)!という形で使われたらどうでしょう。
「痩せてるね」「細いね」と褒められているのではないので注意。
これは「優しいね」(=gentil)という意味。
なので「いえいえ、最近太っちゃって・・・」とか訳分かんないこと返さないようーに。

何か親切なことしてもらってmerciとお礼を言うのもいいけど、
たまにはT'es fin(e)なんて言ってみてもいいかも。
逆に、ちょっと嫌なことをされた時にはT'es pas fin(e)! (意地悪ね)なんて言ってみてもいいかもね。


fin(e) [形容詞] 優しい (=gentil)

食べることばかり

腹が減っては勉強は進まず~
腹が満たされれば眠くなり~(リピート×エンドレス)
っていうのは私だけかな。

今回のテーマは食べること。
もしかしたらケベック語の基本なのかもしれないけど、朝食はdéjeuner、昼食はdîner、夕食はsouperと言うであります。6時間ずつずれているわけだけれど、それはどうしてだと質問したところ、祖国フランスを想い祖国を軸に考える習慣が根付いたのでは?だってさ。本当か?確かにフランスとそれくらいの時差があるけど・・・(これはとっさの思い付きだろう・・・)
ところでsouperと辞書を引くと「(観劇、パーティーなどの後でとる)夜食」と出ている。ではケベックでこのsouperの意味をどう表現するか?・・・・「観劇、パーティーなどの後でとる夜食」って普通に言えばいいんじゃないの?だって。 そうかぁ。

このシーズン、友人親戚宅に招かれケベック料理をいただくことが多いですが、代表的な冬のケベック料理といえばtourtièreでしょうか。 義母の作るtourtièreは低温オーブンで12時間焼きます。夜、仕込んからオーブンに入れ、その後寝てしまいます。朝起きると家の中はポカポカ暖かく、そしていい香り。出来立てを昼食にいただきます。市販のトマトケチャップではなく自家製野菜と果物たっぷりのケチャップ(kechup aux fruits)を添えます。うーん、説明し辛いですね。もしいただく機会があったら写真載せますね。 現在は高性能の暖房があり24時間暖かいですが、数10年前まではこのようなオーブン料理は深夜、早朝の厳しい冷え込みをしのぐ知恵だったわけです。


もちろんケベック料理は年間通して楽しめます。せっかくケベックにいるのですから、そういう料理もやってみようと思っています。pâté chinois やfondue chinoise以外にも結構ありますよ。ケベック料理とされるものの中に「タンポポのサラダ」というものがあります。(*同時にこれはフランス料理でもありますが。入植者が持ち込んだフランス文化が時を経て今ではケベック料理と呼ばれています。)最初これを聞いたときは「何それ、貧乏料理?」なんて反応をしていた私でしたが、いやいやどうして、これは陽にほとんどまだ当たっていない出来立てのタンポポの新芽のみだけが使われたサラダ。雪解け後のほんの数日間しか味わうことの出来ない貴重なサラダです。それから、タンポポの花の部分はタンポポジャムにすると絶品です。
ケベック料理レシピ集です。 毎週新しいレシピが追加されています。


déjeuner[男性]朝食
déjeuner[自動詞]朝食を取る
dîner[男性]昼食
dîner[自動詞]昼食を取る
souper[男性]夕食
souper[自動詞]夕食を取る
tourtière[女性]ミートパイ。地域によって作り方、材料はさまざま。

ケベック人はみんな訛っている。
子供も、大人も、じいちゃんばあちゃんも。
田舎っぺも、都会人(ケベック州に都会ってあるのかなぁ・・)も。
そういう点で日本人は・・・その人そのひとによりけり、だと思う。
例えば北海道に住む人でも、す~っごく訛ってる人(「うわぁ、お願い、誰かこの人の言ってることに字幕を付けて・・・」って思うような人もいれば、全く訛りのない人もいる。
モントリオール、ウートルモン地区に住んでる人はスノッブなので、訛って喋らないって聞いたことあるけど、そうかなぁ・・・
確かに、その人の話すフランス語を聞くと育ちが分かる、というのはあると思う。

①低所得者地域の公立校に通っていた。
②高校(secondaire)を終了していない。
③職種がブルーカラー。
↑以上のうち1つ以上に当てはまる人々の中には、そのウートルモンのおフランス語とはだいぶ異なった話し方をする人がいる。

まず、「oi」の発音が違う。
通常(辞書通りでは)「ワ」と発音するけれど、「オエ(ウエ)」と発音される。
toiは toé (トエ)
moiは moé (モエ)

他には・・・
doisはdoé (ドエ)
croisは croé (クロエ)
roiは roé (ロエ)
voirは voué (ヴエ) などなど・・・

でもこれは、ケベック語というよりも「古いフランス語」と言った方がいいかもしれない。シャンプラン率いるフランス人が新しい国家ヌ-ベルフランスを建設した頃、フランスでは皆、上記のような発音で話していたのだ。入植者たちが持ち込んだ多くのフランス文化の中に、このような当時のフランス語がある。その後、ケベックのフランス語はフランスのそれとは別の形で進化し続け、また、アメリカ、英語系の他州、というように「英語の海」に囲まれているがゆえ、その脅威を感じ続け、人々はフランス語を守ろう、守ろう、としてきたのだろう。このような形ではあるが、今でもその歴史は言葉を通じ継承されているのだ。

フランスの王様はLe roé , c'est moé! と言ったとさ。

Tu viens tu avec moi?

↑tuが2回も登場してるけど(カナダでは)間違いではないのね。
2度目のtuはest-ce queと同じ意味。
だからTu viens tu avec moi?は
Est-ce que tu viens avec moi?(私と一緒に来る?)
の意味になるのね。
もちろん主語はtuでなくてもOK
例:
C'est tu correct? (大丈夫?)
Elle connais tu le japonais? (彼女日本語分かる?)
Ils sont tu professeurs? (彼ら先生なの?)


☆くだけた表現なので改まった喋り方、丁寧に話すときには使わない。
 Vous allez tu bien, monsieur? ←変!

☆tuの代わりにti(ツィ)を使うこともある。そのようにtiを使うのは戦前、戦後直後に生まれた年代の人々。若い人たちはもう使わない。消え去りつつあるケベック語のひとつ。
一応例として・・・
Chu ti correct?(= Je suis tu correct?)  (僕大丈夫?)
ti chez lui? (= Il est tu chez lui?) (彼、家にいるの?)



tu (= est-ce que) ~ですか?(主語と動詞を倒置せずに疑問形を作る)


「あなた」を意味するフランス語はtuとvousの2つある。
tuは親しい間柄、単数のみ。
vousは礼儀を求められる間柄、単数、複数両方。
親しい間柄でも複数の場合はvousになる。

と学校で習った。
でも、ケベックでは初対面でもいきなりtuで話しかけてくる。
学校の先生も、病院の先生も、お店の店員さんも。
フランスでは初対面ではvousを用いるのが原則だ。
学校、病院では何度か面識があってもvousからtuへ移行することはないだろう。
でも「ケベックでは誰にでもtuでいいんだ。面倒臭くなくていいや♪」
なんてふうに解釈するのは間違っている。
確かにケベックでは初対面でもtuで話すし、それを嫌がる人はいない。
逆にフランスのそれのように、いつまでもvousで話し続けるのを嫌う人が多い。

「ケベック人はフレンドリーだ。(礼儀知らずだ)」

と思うのは、実は私はまだ若いからなのだ。
もし私が80歳のおばあちゃんだったら皆私にvousで話すだろう。
息子の嫁も、孫たちも、誰も彼も・・・
「ケベック人は何て他人行儀なんだ!」と感じる日がやって来るのだろう。いつか。
フレンドリーだ(礼儀知らずだ)と感じている人はまだ若いということです。はい。

バカばっかり

フランス語で「ばか」と「椅子」って意味の単語いくつあるんでしょうね。
その豊富さにはびっくり。
で今日は「ばか」について。
ケベック語で「ばか」を意味する単語はい~っぱいあるのだ。
私は関東出身なのでいつも「ばか」を使うけど関西では「アホ」かな。
とりあえず私はこの2つしか日本語で表現できないけれど。
フランス語の「ばか」とケベック語の「ばか」、合わせたらすごい数になると思うわ。
でも一言で「ばか」と言ってもいろいろね。微妙にニュアンスが違ったり、
同じ椅子でもfauteuilとcanapéのように誰の目にも明らかに違ったり、ね。

bozo[男性] 昔のテレビ番組のclown
cave[男性] 強いののしり
colon[男性] サグニー地方中心に使われる。
         最初に北アメリカに渡って来た人々→教養のない人々。
deux de pique[男性] スペードの2→一番弱いカード。
deux watts[男性] 2ワットの電気→ほぼ真っ暗
épais(se) [男性又は女性] 下品な人、教養のない人
moron[男性] (英語より、)知恵遅れ
newfie[男性] ニューファンドランドの人々
nono[男性] (ごく軽い意味で)おばかさん
tarla[男性] (ごく軽い意味で)おばかさん gros tarlaで使われることが多い
ti-casse[男性] ti=petit  casse=tête 小さい頭
ti-coune[男性] 昔のテレビドラマの登場人物(かなり頭悪い人)の名前。
ti-cul[男性] ti=petit  お尻の意。「ばか」の意はなく小さい男の子に対する呼びかけに
         使われることが多い。おチビちゃん
toton[男性] =seins(胸)の意
twit[男性] 誰もが嫌がるような選択をする人。誰も笑えないようなジョークを言う人。
        空気が全く読めない人。ひとり勝手な行動をし皆に迷惑をかける人etc・・・
zouave[男性] 100年以上前の兵隊たちの意

bozo、nono、tarla、ti-culは「おばかさん」
それ以外は「ばか野郎」って感じかしら。(ちょっと違うかな?)


いろいろ挙げたけど一番よく使われるのは
niaiseux(euse) [形容詞]ばかな
niaiserie[女性]ばかなこと、ばかげたこと


ケベック的ニエズリ「おばかなこと」ってどんなことか?
ちょっとだけ知ってみたいって人はこちらへ
かなり高いケベック語力(レベル3くらい?)が必要だけどがんばって!
ポテトの皮むきCMがいちばん面白かった。
夫と一緒に大笑いしてしまった。


ケベック語のレベルを高めるために必要なこと、
いろいろあるけれど、例えば語彙、発音・・・etc
私のケベック語はまだレベル1。
レベル1とレベル2は何が違うか?
どの言語でもそうだと思うけどyesとnoでお答え下さいって言われてるわけでもないのに
yesとnoしか言えてないようじゃレベル1だと思うわよ。
ouiとnonばかりじゃ進歩ないわよね。
今回は①大きめのoui(3回以上うなずきながらoui)と
②大きめのnon(non,non,non...)をケベック的に言う練習。

①はmets-en! 「め~ざん」とちょっと伸ばして言うのがポイント
例:Elle est jolie,cette fille-là (この女の子可愛いわね)
  Mets-en! (そうね、すっごく可愛い!)
  
  Ils puent,ses pieds (あいつの足、臭いよ)
  Mets-en! (臭いなんてもんじゃないよ!)

②はpantoute(パントゥットゥ) pas du toutと意味は同じ
例:As-tu aimé la tarte au sucre? (シュガータルト美味しかった?)
  pantoute! (全然美味しくないよ!)

pantouteは返答だけじゃなくてpas du tout同様文の中に使える。
例:Ça va pas bien pantoute.(全然うまくいかない)
  Je connais pas pantoute.(何も知らないよ) 

mets-en! 強い肯定の意
pantoute 強い否定の意 =pas du tout
    
 

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